債務上限を2015年3月15日まで無効化

　上院は12日、債務上限を2015年3月15日まで無効化する法案を55対43で可決。同法案は下院を221対201で既に通過しており、債務上限問題は1年間先送りされることが確実となった。

　共和党は、キーストーンXLパイプラインの承認や歳出削減を債務上限問題解決の条件に挙げていたが、昨秋の政府機関閉鎖で世論に批判された共和党が歩み寄った格好。2011年以降続いた小刻みな合意と延長の繰り返しは一段落。

　ドル円にとっては、下値不安が一つ消えた格好。

　　

G２０財務相・中央銀行総裁会議

　シドニーで開催される２０カ国・地域（Ｇ２０）財務相・中央銀行総裁会議（2/22-23）では、世界経済の成長促進を目指し、投資、雇用、貿易、競争の４分野について協議される予定。

　特に、新興国リスクにも直結している米国の金融政策に関しての議論に注目。

　　

NYダウ（チャート分析）

　昨晩のNYダウは反落。一目均衡表の雲が抵抗として意識されている。１２月３１日高値を起点とした下降トレンドも継続中。下値支持は転換線水準。

　　

NY原油（チャート分析）

　昨晩のNY原油は続伸で１００ドルに乗せたものの、上ヒゲの長い十字線で引けた。ストキャスティクスはデッドクロスしており、早々に十字線高値を更新しないと、修正が意識される形状。

　　

NY白金（チャート分析）

　昨晩のNY白金は続伸。一目均衡表の雲を上抜いてきた。１月２１日高値〜２月４日安値までの下げ幅に対する半値戻しと重なる基準線を試す流れ。

　　

NY金（チャート分析）

　昨晩のNY金は続伸。心理的節目１３００ドル〜２００日移動平均線の攻防に差し掛かってきた。下値支持は雲の上限〜転換線。

　　

本日の東京商品市場の見通し

　昨晩の海外市場は、こちら。画像をクリックすると拡大します。

　ドル円は反落。米量的緩和縮小継続観測や米金利上昇などが下支えするも、目新しい支援材料は見当たらず、１０２円台前半〜半ばの極めて狭いレンジ内で推移した。


　NY金（４月限）は、ドル高や中国の輸出入増加で押し目を形成したが、米低金利継続予想やＥＣＢマイナス金利導入観測、強気のテクニカルで今年の高値を更新。
　NY白金（４月限）は、中国の輸出増加や金の反発で前日高値を抜いたあとも、米国の低金利継続観測、ＥＣＢマイナス金利導入観測、南ア鉱山ストで１４００ドルを突破。

　NY原油（３月限）は、１月の中国の原油輸入量が２カ月連続で過去最高となったことや、ＯＰＥＣ（石油輸出国機構）が今年の世界石油消費見通しを上方修正したことが好感される中、ＥＩＡ統計で、暖房オイルを含む留出油在庫は予想されたほど減少しなかったが、ガソリン在庫が予想外に減少し、クッシング原油在庫も昨年１１月１日の週以来の水準へと減少したことを材料に、で昨年１０月１８日以来となる１０１．３８ドルまで続伸。

　シカゴ大豆（３月限）は、高値警戒感の台頭で反落。ブラジルの収穫が進み、新穀の供給が増えることや、中国が今年度積み成約をキャンセルしたことが嫌気された。
　シカゴコーン（３月限）は、ファンドの買い戻しが一巡、下方修正されたものの期末在庫は前年度から急回復したため、戻り売りが出た。原油急伸やエタノール増産で切り返したが、大豆の下落や農家売りの増加が圧迫。
　本日の東京商品市場は、穀物市場以外は概ね堅調で始まる見通し。要注意は、中国株式市場。昨日発表された理財商品のデフォルトを受けた中国市場の反応に注意したい。

　　

昨晩の海外市場（ヘッドライン）

ドル円：イエレン米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）議長の議会証言を受けた売りが一服し、新規材料不足の中で方向感を欠き小反落。

ＮＹ金：米国の量的緩和の縮小ペースが加速する可能性は少ないとの見方から続伸。

ＮＹ白金：中国の輸出増加や、ＥＣＢのマイナス金利導入観測、南ア鉱山ストをはやし続伸。

ＮＹ原油：中国のエネルギー需要増期待や米中西部の原油在庫減少を受けて小反発。

シカゴ大豆：中国が米大豆の購入をキャンセルしたとの報に手じまい売りが出て反落。

シカゴコーン：大豆安や、ブラジルやアルゼンチンの作柄が改善したことを受け続落。

ＮＹコーヒー：スプレッド取引やオプション絡みの取引が活発となったことやショートカバーに続伸。

ＮＹ粗糖：ブラジル産地の降雨不足による減産懸念などから反発。

　　

半年次金融政策報告に関する公聴会を延期

　米上院銀行委員会は１２日、翌１３日に予定していた連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）のイエレン議長による半年次金融政策報告に関する公聴会を延期すると発表。１３日は降雪が予想されている。
　同委員会は改めて日時を設定するとしている。

　　

昨晩の海外市場

ドル円　　 102.49 - 0.12

ＮＹ金　 2014/ 4 1295.0 + 5.2

ＮＹ銀　 2014/ 3 2034.1 + 18.8

ＮＹプラ 2014/ 4 1407.3 + 19.5

ＮＹパラ 2014/ 3 729.05 +12.70

ＮＹ原油 2014/ 3 100.37 + 0.43

シカゴ大豆　 2014/ 3 1323.00 -11.75

シカゴコーン 2014/ 3 440.00 - 1.50

ＮＹコーヒー 2014/ 3 141.05 + 3.90

ＮＹ粗糖　　 2014/ 3 15.81 + 0.35

整理整頓

「整理整頓を心がける」


〜船井幸雄〜

　　

心を常に楽しもう

「たとえその事業が微々たるものであろうと
自分の利益は少額であるとしても
国家必要の事業を合理的に経営すれば
心は常に楽しんで事に任じられる」


〜渋沢栄一〜

　　

戦勝７０周年記念行事

　新華社通信によると、６日の中露首脳会談で、２０１５年に予定される戦勝７０周年の記念行事を共同開催する模様。

　来年も日本の孤立化が進みそうな感触。

　　

日経225（チャート分析）

　本日の日経２２５は続伸も、高値からは押されて陰線引け。１２月３０日高値〜２月５日安値までの下げ幅に対する３８．２％戻し水準で、上値が抑えられた。
　基準線は下向きのままであり、三空形成で短期的な買われ過ぎ感もあり、調整入りも要想定。下値支持は、２００日移動平均線。

　　

南北高官協議（７年ぶり）

　韓国と北朝鮮による次官級の高官協議が１２日午前、板門店の韓国側施設「平和の家」で始まった。南北間の高官協議は、韓国が盧武鉉政権だった２００７年１２月以来、約７年ぶり。李明博前政権下では開かれていない。

　昨年２月に就任した朴槿恵大統領と、金正恩第１書記の双方にとって自らの政権下で初の高官協議となる。

　韓国は、青瓦台（大統領府）の金奎顕国家安保室第１次長が首席代表。北朝鮮は、南北関係を担当する統一戦線部の元東延副部長が首席代表を務める。