中国、ＥＦＳＦへの投資に合意

　ＡＦＰ通信が、中国が欧州金融安定基金（ＥＦＳＦ）への投資に合意したと報じている。ＥＦＳＦのレグリング最高経営責任者（ＣＥＯ）は、２８日に北京を訪問予定。

　　

声明草案

　ＥＵ首脳会談での詳細内容待ちだが、ユーロ圏首脳会議の後に採択される声明の草案によると、ユーロ加盟国は４４００億ユーロの欧州金融安定ファシリティー（ＥＦＳＦ）を「数倍」にレバレッジすることを目指す。ＥＦＳＦレバレッジの詳細については、ユーロ圏財務相が１１月に決定する見通し。

　また、ＥＦＳＦのレバレッジ方法として、リスク保証の付与と特別目的投資機関（ＳＰＩＶ）の二つの案が検討されている。両案は同時に実施することが可能としている。
　さらに、国際通貨基金（ＩＭＦ）との協力を通してＥＦＳＦのリソースをさらに強化することができるとしている。

　　

米エネルギー情報局（ＥＩＡ）在庫統計

原油：３億３７６３万４０００バレル
　　（前週比４７３万５０００バレル増加）

ガソリン：２億０４９１万８０００バレル
　　（同１３５万３０００バレル減少）

留出油：１億４５４６万４０００バレル
　　（同４２７万５０００バレル減少）


　事前予想は、原油在庫が前週比１４７万５０００バレル増加、ガソリンが同１７５万バレル増加、留出油が同２００万バレル減少。

　　

昨晩の海外市場（ヘッドライン）

ドル円：戦後最安値更新後、介入警戒感や、欧州議会での合意から反発

ＮＹ金：リスク回避の流れから安全への逃避買いで続伸

ＮＹ白金：ＥＵサミットへの不透明感による逃避買いで続伸

ＮＹ原油：対ユーロでのドル上昇や米原油在庫の予想外の増加などから反落

シカゴ大豆：ＥＵサミットに対する不透明感やドル急伸、株価・原油の急落で続落

シカゴコーン：ドル高、株価・原油急落や、ＥＵサミットを控えた整理売りで反落

ＮＹコーヒー：ファンダメンタルズ面の支援材料を欠く中、戻り売りで反落

ＮＹ粗糖：早めの利益確定などポジション調整絡みの動きに押され続落

　　

自分の責任で行動する

「グリーンスパン議長が私のところへやってきて、向こう２年間どのような金融政策をとるつもりかを教えてくれたとしても、私の行動に何ら影響する事はありません」

〜Ｗ・バフェット（自分を信じる者が勝つ！）〜

　　

介入催促相場

　ドル円は介入催促相場となってきた感。

　　

イタリアに焦点

　ドル円は、再び７５円台へ突入。

　欧州問題は、イタリアに焦点が移行中。

　　

２０１１年産米の作柄概況

　農林水産省が２６日発表した２０１１年産米の作柄概況（１５日現在）によると、全国の生産量を示す作況指数（平年＝１００）は１０１で「平年並み」の見込み。

　前回調査（９月１５日現在）と変わらず、前年同期の９８を３ポイント上回った。

　また、主食用の作付面積予想は前年同期比５万４０００ヘクタール減の１５２万６０００ヘクタールで、前回調査時と同じ。
　収穫量は同１０万５０００トン減の８１３万４０００トンと、前回予想を２万５０００トン下回った。

　　

東京金（チャート分析）

　東京金は大幅続伸。ＭＡＣでの買いのセットアップとなった。
　明日以降、ＬＭＡ（４１３７円）を上抜くなら、買いのトリガーヒットとなる。

　　

いのちのメッセージ

　先日放映された「日野原重明１００歳いのちのメッセージ」は、優れたドキュメンタリーであった。

　日航機「よど号」ハイジャック事件で、日野原さんは人質になり、解放時に「これからの人生は与えられた人生だから、人のために身をささげようと決心した」とこの番組にも紹介されていたが、その「よど号」メンバーが１００歳の誕生日に謝罪したと報じられている。

　「人のために身を捧げる」

　本当に頭が下がる思い。

　　

石油連盟週報

　石油連盟週報（１６〜２２日）によると、ガソリンの週末在庫は前週比０．４％増（前年同期比１．７％増）の２００万９２８７キロリットル。
　週間原油処理量は同１．３％減（同９．４％減）の３３６万５５８５キロリットルと、５週連続で減少。

　灯油は同１．９％増（同１５．９％増）の３３３万３５６８キロリットル。
　出荷量は、ガソリンが同５．４％減の９３万９１１５キロリットル、灯油が同１８．５％増の２７万４４７６キロリットル。

　　

介入のタイミングは？

　安住財務相が「あとから最適のタイミングと評価されるようなタイミングが必要
」と述べたが、このタイミング難しい。

　考えられるタイミングとしては、今晩のＥＵ首脳会議が失望感を伴う内容となり、円高が加速した場合か？２７日は日銀の金融政策決定会合もあり、「介入+追加緩和策」効果を狙う可能性も考えられる。

　ＥＦＳＦ債購入と合わせた介入が考えられるが、根本的な欧州問題の解決は困難である事や、米国ＱＥ３導入の可能性などを考慮すると介入効果は限定的となる可能性も想定しておきたい。

　　

安住財務相発言

・介入のタイミングについてはコメント控える

・必要あれば、断固たる措置をとる。

・万全の態勢をとるよう事務方に指示している

・あとから最適のタイミングと評価されるようなタイミングが必要

話せば話すほど、袋小路に入っていく。。。

　　

ロシア、穀物輸出制限の可能性

　ロシアのプーチン首相は２５日までに、穀物２４００万〜２５００万トンを輸出した後は、国内供給を確保するため保護関税を導入する計画があるとした上で、「過剰な」輸出契約を結ぶのは避けるよう警告。

　同首相は「輸出業者は政府に従って過剰な輸出契約を結ばないようにすべきだ」として、輸出を増やす場合は政府の許可を得るよう指示したと報じられている。

　ロシアは昨年、深刻な干ばつの影響で穀物禁輸措置を実施したが、今年７月に解除していた。これが改めて、制限されるリスクが浮上しており、要注意。

　来日していたジム・ロジャーズが話していたように、長期の人口増加トレンドに変化がなければ、食糧の絶対量は足りなくなってくるのは自明の理。

　豊作でなければ旺盛な需要を賄えない需給構造は、綱渡り状態と言える。

　　

本日の注目

　昨日は、イタリアで予定されていた追加財政緊縮策に関する臨時閣議が開催されず、ドイツでもＥＦＳＦ規模拡大に関する議会採決は合意に達したとみられるものの本日にずれ込む見通しとなり、欧州首脳会議前に詳細を議論・決定するはずのＥＵ財務相会合が延期された事で、リスク回避が強まる流れとなった。


　本日の注目は、ＥＵ首脳会談・ユーロ圏首脳会談だが、首脳会議前に開催され実質的に危機対応策の詳細を詰めるはずの財務相会合が延期されたことで、本日開催の欧州首脳会議では具体策に踏み込んだ内容とならない可能性が高まっている。