
米ISM製造業景況指数を構成する雇用指数は53.3となり06年8月以来の高水準で、製造業の雇用情勢改善が伺われる。
ADP雇用統計とは、米国の給与計算アウトソーシング会社であるADP(Automatic Data Processing:オートマティック・データ・プロセッシング社)が発表する民間発表の雇用調査レポートです。
ADP雇用統計は、「雇用統計」の先行指標として注目されています。この理由としては、ADP雇用統計の集計方法が米国労働省発表の雇用統計と近い方法を採用しており、雇用統計の2日前に発表されるデータであるためです。(ADP社は、全米約50万社、約2400万人の給与計算業務を代行しており、ADP雇用統計のサンプル数も非常に多い)
このADPによって集められたデータを基に、元FRB理事であるマイヤー氏が設立した経済予測会社Macroeconomic Adivisers, LLC(マクロエコノミック・アドバイザーズ)社が雇用統計の非農業雇用者数などの数値を予測して、ADP雇用統計として発表されます。
雇用情勢が悪化すれば、家計給与所得も悪化し、最終的には個人消費の低迷に繋がります。米国GDPの7割以上が個人消費で占められていますので、雇用情勢の悪化は米国景気悪化を連想させます。
このため、米国全体の雇用情勢を示す米国・雇用統計は、数ある経済指標の中でも最も注目される一つとなっています。
週末の雇用統計を占う上でも注目したい。

