英国のメイ首相は18日、総選挙を6月に前倒し実施する方針を打ち出した。

欧州連合(EU)からの離脱を控え、英社会の分裂や、政権内の足並みの乱れという不安定要素を一掃するため、総選挙のタイミングを見計らって発表したとみられる。


実施理由について、

「昨年夏、英国はEUを離脱する決定を行った」、英国には「確実性、安定性、強い統率力が必要だー私が首相になってから、政権はまさにこれを実行してきたと思う」。

EU離脱という国として重要な事態に英国が直面する今、政界は「分裂している」。最大野党労働党は「離脱に向けてのEUとの最終合意に反対すると脅し」、「自由民主党は政府を機能停止するまで追い込むと述べている。スコットランド国民党はEU加盟を無効にする法案に反対票を投じるとしており、上院もあらゆる局面で政府案に抵抗すると明言している」。

政界の分裂は「ブレグジットの成功を危ういものにし」、英国に「不確実性、不安定さをもたらす」。

そこで、下院(任期5年制)では次の選挙は2020年に予定されていたものの、今すぐ選挙を行い、国が一つにまとまったところでEUとの交渉にあたることが最善の策という結論に達した、という。

19日、議会で総選挙の可否を採決する予定。下院の3分の2の支持が必要になるが、すでに労働党、自由民主党、スコットランド国民党は賛成票を投じる意思を明らかにしている。