イラク北部キルクークの路上で16日、自動車爆弾によるとみられる爆発があり、少なくとも市民3人が死亡、9人が負傷。イラク内務省は爆発について「テロ攻撃」との見方を示した。

 キルクークは油田都市で、イラク中央政府と北部クルド人自治区がともに管轄権を主張している係争地域。だがキルクーク市を含むキルクーク県は、クルド人自治区が独立の賛否を問う25日の住民投票に参加する意向を示している。これにイラク中央政府側は反発し、キルクーク県知事の解任を決めるなど対立が深まっている。

 地域を不安定化させるとの理由で投票実施に反対しているイラク中央政府のアバディ首相は16日、「イラクの人々に危険が及んだら、軍事介入も辞さない」と発言。

投票実施によりクルド側とイラク側で衝突が起きた場合、イラク軍を出動させる考えを表明し、緊張が高まっている。