ゴールドマン・サックスは17日のリポートで、米国とイランの緊張が世界的な原油供給にとってより大きく、より長期にわたる脅威になるとの見方を示した。イラク情勢の混迷により、クルド人自治区からの石油生産が脅かされるリスクも指摘。

 リポートは、「イランの場合、産油量に直ちに影響が出る公算は小さいが、米国による制裁の再発動をめぐる不透明感が依然強い。制裁となれば、数十万バレル規模のイラン産原油輸出がすぐにリスクにさらされる」と予想した。

 トランプ米大統領は13日、イランによる核合意の順守を認定するのを拒否し、議会に60日以内にイラン制裁の再発動を決めるよう求めた。

 ゴールドマンは、他の国々の支持なしに、イランの産油量が日量100万バレル低下し、制裁解除前の水準まで落ち込むとは考えにくいと分析。

 一方、「クルド人自治区の場合は、キルクーク油田地帯の日量50万バレルがリスクにさらされている。これまでに35万バレル相当の操業が止まったとの報道があるが、この件は依然、はっきりしない」と指摘。

 地政学的な緊張の高まりで起こり得る相場への影響に関しては、日量50万バレルの供給停止が3カ月間続いたり、25万バレルの停止が6カ月続けば、北海ブレント先物価格は1バレル当たり2.50ドル押し上げられる可能性があるとの見方を示した。