CapD20180316

 国際エネルギー機関(IEA)は15日、世界の石油需要は今年回復するものの、供給の増加ペースは需要を上回り、2018年第1四半期に在庫は増加するとの見方を示した。

 IEAは18年の石油需要の見通しを日量9930万バレルに引き上げた。17年は同9780万バレル。

 経済協力開発機構(OECD)加盟国の原油在庫は1月、7カ月ぶりに増加。28億7100万バレルと、5年間の平均を5300万バレル上回った。

 IEAは、石油輸出国機構(OPEC)以外の国々の供給が2018年に日量180万バレル増加し、同9790万バレルに達すると予想。このうち米国の供給見通しは同130万バレル増の1100万バレル超とした。

 OPECの生産は2月に日量3210万バレルに減少。ベネズエラやアラブ首長国連邦(UAE)などが落ち込んだ。

 IEAは、18年のOPEC産石油の需要見通しを日量3240万バレルとし、前月の3230万バレルから引き上げた。

 このほか、トランプ米大統領の鉄鋼、アルミニウムの輸入制限方針が世界経済見通しへのリスクになるとの見方を示した。