世界の主要金融機関が加盟する国際金融協会(IIF)は16日発表したリポートで、2018年の世界経済の成長見通しを0.2%ポイント引き上げ、3.5%増とした。上方改定の主な原因は、米国の減税。

 ただ、貿易摩擦をめぐる緊迫がリスクとなり得ると警告した。

 IIFは米国の18年の成長見通しを2.9%増とした。減税を盛り込んだ税制改革法が発効していなかった前回予想の2.4%増から引き上げた。17年は2.3%増だった。

 IIFは「米国では重要な景気刺激策である税制改革が実施され、消費や投資を押し上げるだろう」と指摘。
リポートは、米経済の加速が「(世界経済見通しにおける)上方改定の主な理由だ」と説明した。

 ただ、17年は10年ぶりに世界各国が同時に成長を遂げたものの、ここにきて輸出企業は世界貿易の先行き不透明感に不安を抱いており、世界経済の成長に下振れリスクが出てきたと指摘。IIFは、ドイツの最近の経済指標が弱含んでいることに言及し、貿易の先行き不透明感の影響を示しているとした。

 ドイツの2月の輸出は予想に反して減少し、2年半ぶりの大幅な落ち込みとなった。

 主な新興国においては、15〜16年の景気後退から脱却したブラジルが引き続き成長すると述べた。
18年の主なリスクとしては大幅な財政赤字を挙げた。18年の成長見通しは2.7%増。

 中国の18年の成長見通しは6.7%増と、17年の6.9%増からやや減速する見込み。インドは18年に7.9%増と、17年の6.4%増から勢いが増すと予想した。

 IIFは今回の報告から19年の成長見通しを公表。19年の世界経済は3.4%成長と予想した。