ドル円:6月の米国の製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値が市場予想以上に落ち込み、米景気の減速懸念が浮上する中、欧州連合(EU)が22日から米に対する報復関税を発動した事に対して、トランプ米大統領は「EUが関税や貿易障壁を取り除かなければ、欧州からの輸入車に20%関税をかける」とツイッターに投稿した事を嫌気して、109円台に下落。一時109.80円と21日線を下回る動きも見られた。ただし、米株が上昇を維持する中、ドル円も下げ渋る動きとなった。

NYダウ:9営業日ぶりに反発。石油輸出国機構(OPEC)の原油増産は緩やかにとどまるとの見方から原油相場が上昇。石油株が買われて相場を押し上げた。ダウ平均は前日までの8日続落で約860ドル下げていたため、押し目買いが入りやすかった。

NY金(8月限):小反発。予想以下のフィラデルフィア地区連銀業況指数を受けてドル安となったが、ユーロ買いドル売りが一巡すると、上げ一服となった。その後、トランプ大統領が欧州連合(EU)の自動車に関税と警告したことなどを受けて小じっかりで推移した。

NY銀(7月限): 安寄りしたのち、ユーロ高を受けて地合いを引き締めた。

NY白金(7月限):反発。時間外取引では貿易戦争に対する懸念を受けて一代安値857.6ドルを付けたのち、ユーロ高をきっかけに地合いを引き締めた。米中の貿易戦争に対する懸念を受けて一代安値を更新したが、ドル安や米株価上昇を受けて買い戻し主導で上昇。

NYパラ(9月限):ユーロ高が支援要因となったが、米大統領が欧州連合(EU)の自動車に関税と警告したことなどに上値を抑えられた。

NY原油(8月限):急反発。一時は68.82ドルと5月下旬以来1ヶ月ぶりの高値を付けた。石油輸出国機構(OPEC)総会での増産合意が、予想を超えなかったことで、これまでの下落に対する反動で大幅高となった。

シカゴ大豆(7月限):急反発。引き続き米中貿易戦争懸念はあるものの、週末前の買い戻しが先行した。

シカゴコーン(7月限):小幅まちまち。大豆はこれまでの急落に対する反動で急反発したものの、小麦安もあって、コーンは追随できず。ただ、大口輸出成約が報告されたこともあり、下値も堅くこう着した値動きとなった。