ベネズエラで独裁的な反米左派のマドゥロ大統領と、「暫定大統領」を名乗るグアイド国会議長が対立を深めている問題で、グアイド氏の後ろ盾であるトランプ米政権とマドゥロ政権が高いレベルで接触していることを、トランプ、マドゥロ両氏が明らかにした。

 トランプ米大統領は、記者団からの「マドゥロ政権と接触しているか」との質問に「そうだ」と確認。「(相手は)誰とは言いたくないが、とても高いレベルだ」と述べた。

 これを受けてマドゥロ大統領は、テレビ演説で「数カ月にわたり、われわれは接触を持ってきた」と指摘。「国内で(グアイド氏側との)対話の道を探ってきたように、トランプ大統領にベネズエラの本当の声を聞いてもらう道を探していた」と説明した。

 米国は産油国ベネズエラにとって最大の輸出先だったが、今年1月にグアイド氏が暫定大統領就任を宣言し、即座に米政府が承認したのを機にマドゥロ政権が断交を宣言。米国も経済制裁を打ち出し、マドゥロ政権に圧力をかけていた。