S&Pグローバル・レーティングは、クウェートの信用格付けについて、原油価格下落により経済と財政が悪化したとして、「AA」から「AAマイナス」に1段階引き下げた。

一方、カタールとサウジアラビアは財務面で大きな余力があるとして据え置いた。

S&Pはクウェート格下げの理由を、「他国に比べ改革が遅れていたところに原油安に見舞われている」と指摘。ウェートは石油輸出で強固な財政基盤を築いていたが、輸出の80%はアジア向けで、アジアでは新型コロナの影響で原油需要が低迷。S&Pは、20年のクウェートの財政収支が、対国内総生産(GDP)で10%を上回る赤字に陥る可能性があるとの見方を示した。