世界銀行は30日、2020年の中国の経済成長率が最悪の場合、19年の6.1%から0.1%へと大幅に落ち込む恐れがあるとの予測を示した。新型コロナウイルスの感染拡大が直撃し、1976年(マイナス1.6%)以来44年ぶりの低成長になる可能性があると警告。

 世銀は、東アジア・大洋州地域経済に関する報告書で「基本シナリオ」と「悲観シナリオ」の見通しを公表。
中国の成長率をそれぞれ2.3%、0.1%と見込んだ。

 同地域の途上国全体は、中国の不振でサプライチェーン(部品供給網)の混乱が波及し、基本シナリオでも2.1%と、アジア通貨危機後の1998年(1.7%)以来の低い伸びにとどまると予測。悲観シナリオではマイナス0.5%と、53年ぶりのマイナスになる見込み。

 ただ21年は回復を想定。
基本シナリオで中国は7.7%、東アジア・大洋州地域は7.3%との見通しを示した。