欧州連合(EU)は19日、テレビ会議形式で首脳会議を開き、新型コロナウイルス危機から欧州経済を再建するため欧州委員会が提案した7500億ユーロ(約90兆円)の対策について、協議に入る。

ミシェルEU大統領は16日、招集状で「まだ合意までかなり遠い」と指摘。テレビ会議では個別折衝を重ねるのは難しく、今回は7月以降に想定される対面での会議への「足掛かり」と位置付ける。

最大の論点の一つは、欧州委が市場で借り入れる7500億ユーロを、EUの次期中期予算(2021〜27年)を通じて加盟国に配分する際、融資とするのか、返済の必要がない補助金で交付するのかという点。

再建策の決定は首脳会議での全会一致が必要。最終的に欧州議会と各国議会の承認も求められるため、前途は多難だ。