FRBは倒産の連鎖をいくらか防ぐことはできるし、(議会は)所得維持のための給付金をしばらく支給することもできるし、この低金利の瞬間を利用して、我が国の将来に投資するチャンスもあるだろう。 しかし、米経済が前進するためには、基本的にはパンデミックに対処しなければならない。

みんな自分が死に至る病、母親に感染して死に至らしめる可能性のある病にかかるかもと考えたら、どんなに金利が低くても、買い物には行かないし、新しい車・洗濯機を買ったりしない。

FRBはコミュニケーションのやり方を暦の時間ではなくウィルスの時間に変えていくべきだ。 『ウィルスが完全に制御されてから1年後まで金利をゼロに保つ』というように表明すべきだ。

株式市場は、悲観的ではない。「職業人生」で最悪の時期の1つだ。

真実は、市場価格、これはS&P経済または企業経済とでも呼ぶべきものだが、これは実体経済と大きく異なる。 Appleは米国株市場の時価総額の5%を占めているが、米国内の雇用の0.05%しか占めていない。

株価指数で大きなウェイトを占める巨大企業では、コロナ・ショックの打撃もかわせるだろうし、中には特需を得た企業も多く、株価が戻り、株価指数が戻るのはおかしなことではない。
一方、雇用の多く、国内の社会・経済の多くの部分は中小企業が担っており、ここがコロナ・ショックで大きな打撃を受けた。ただ、ここの不振は株式市場にはあまり効いてこない。

経済が悪くても市場が良いという現象はおかしいとは限らない。
ただし、市場が良いから経済を放置すべきとはならない。

Bloomberg