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昨晩のドル円は、前週末比80銭円高・ドル安の1ドル=105円30〜40銭で取引を終えた。一時は105円12銭とほぼ4カ月ぶりの円高水準を付けた。

FOMCでゼロ金利政策の長期化が示されるとの観測から、主要通貨に対しドルが売られた。心理的節目105円をうかがう展開だが、105円ちょうど付近には日本の機関投資家やオプション絡みの買いが控えていると見られ、押し目買い圧力も強い。

これまではリスク選好のドル売りだったが、ここに来て、米景気の先行き不安によるドル売りへの変化の気配も見られる。米国内では感染第2波の拡大が一向に収束の気配を見せない中で、再封鎖などへの警戒感も高まっている。新型ウイルス感染による世界の死者数の約4分の1が米国。カリフォルニアやフロリダなどの州でコロナの感染拡大が続き、米景気回復の鈍化が懸念されている。景気回復の勢いでは欧州が勝るとの見方が多く、ユーロに対するドル売りが強まり、対円でのドル売りに拍車を掛けた。