米議会の与党共和党は27日、約1兆ドル(約105兆円)に上る追加の新型コロナウイルス経済対策を発表。
焦点となった失業給付の上乗せ額は、現行の週600ドル(約6万3000円)を当面は週200ドルと、3分の1に減額した。シカゴ大の調査では、制度対象者の68%で受給額が給与を上回り、政権と共和党は復職を阻んでいるとして制度延長に反対を主張。
案では、大人1人に最大1200ドル(約12万6000円)、扶養家族に1人500ドルの現金を配るほか、企業が従業員のコロナ感染をめぐり訴訟を回避できる免責条項も盛り込んだ。学校再開などの支援にも資金を手当てした。

トランプ政権と共和党、野党民主党は協議を本格化し、今の制度が終了する月末までに法案可決を目指すが、交渉難航は必至。

民主党は失業給付の上乗せ継続、州や地方政府への財政支援を含む3兆ドル規模の法案を5月に下院で可決済み。シューマー民主党上院院内総務は「共和党案の支援額はまったく不十分だ」と批判している。