米最大の公的年金基金、カリフォルニア州職員退職年金基金(カルパース)は5日、最高投資責任者(CIO)で中国系米国人のベン・メン氏が同日付で辞任したと発表。

「健康と家族のために集中する」としている。メン氏は中国生まれで米国の市民権を持つ。
同氏を巡っては中国との関係を理由に一部の共和党議員が圧力をかけていた。

インディアナ州選出で対中強硬派のジム・バンクス下院議員(共和党)は2月、メン氏が中国共産党中央組織部の海外高度人材招致プログラム「千人計画」の認定を受けているとして、カリフォルニア州のニューサム知事に書簡を送り、メン氏と中国共産党との関係を調査するよう要請。また、ポンペオ国務長官は2月、各州の公的年金に矛先を向け、「中国人民解放軍に製品を納入している企業に投資している」と批判していた。

「千人計画」を巡っては、米連邦捜査局(FBI)がスパイの可能性で一部を監視対象にしている。