国際エネルギー機関(IEA)月報で、2020年の世界石油需要見通しを日量9190万バレルとし、前回予想から同14万バレル下方修正した。

IEAは、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)で航空機による旅行が減少し、今年の世界石油需要が日量810万バレル落ち込むとの見方を示し、「ジェット燃料需要が、依然(石油需要低迷の)主因」と指摘。

その上で、「4月に航空機による移動距離は、前年同月比で約80%減少した。7月も67%減だった。いずれも石油消費の重要な要素である航空・道路輸送部門は、厳しい状況が続いている」と述べた。

国境を越える旅行減少による需要への打撃は、産業と、トラック輸送を支える電子商取引の回復で若干緩和された。しかし、IEAは、21年の石油消費は19年の水準を若干下回ると予想している。