バイデン政権が市場にとってマイナスかどうかははっきりしない。
市場は共和党政権下より民主党政権下の方が概して良いパフォーマンスを上げる。

バイデン候補が副大統領候補にカマラ・ハリス上院議員を指名したことについては、民主党をやや左に寄らせる選択。このため、増税や規制強化の可能性がやや高まったとし、これが市場へのマイナス要因になりうる。

一方で、バイデン勝利なら各国との通商協定はより現実的なものになると期待され、これはプラス要因。

米中関係も(形式的には)正常化するものの、バイデン氏も強硬スタンスであり、交渉の行方は不透明。

S&P 500は(年末)現状より少し上がるかもしれない。しかし、現状、基本的に市場は目いっぱいの値が付いている。市場をここまで押し上げたのは大型グロース、FANG、ヘルスケア、マイクロソフトなどだが、これらの倍率は2022年の予想利益に対してかなり目いっぱいになっている。
むしろ回復の恩恵をまだ受けていない出遅れセクターにチャンスがある。工業株、旅行・ホスピタリティ関連株の一部を辛抱強く待つべきだ。

ドル安の原因として、財政赤字、FRBバランスシート拡大、アジア・欧州よりウィルス対策がうまくいっていないこと。ドル安から身を守る1つの方法として金投資を推奨。私もポートフォリオに入れている。個人投資家が金のポジションをとることには意味がある。


Bloomberg