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昨晩のNY原油(11月限)は小幅続落。前週末比0.05ドル安の1バレル40.83ドルで終えた。

新型コロナウイルス再流行で欧州の原油需要が低迷するとの見方が重荷となった。英ウェールズでは今週金曜日から来月9日まで予防的な都市封鎖が始まり、不要不急な業種には営業自粛が指示された。米国でも40近い州で感染が増加する傾向にあり、原油需要の回復が頭打ちになるとの懸念が強まった。米株式相場が午後に下げ幅を広げると、原油相場も引け間際に売りが強まった。

リビアの生産量がさらに増加したと伝わったことも圧迫要因。内戦による封鎖が解除された後、同国最大のシャララ油田の生産量は日量15万バレル規模まで回復し、生産能力の半分程度を取り戻した。

石油輸出国機構(OPEC)プラスによる共同閣僚監視委員会(JMMC)では、来年からの生産規模について勧告はなかった。サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相やロシアのノバク・エネルギー相は減産目標の遵守について繰り返し言及し、アブドルアジズ・エネルギー相が相場環境の変化に応じて「必要な手段を取る」と述べた。市場では12月1日のOPECプラス会合で来年以降も現行の協調減産の継続を決めるとの観測が強い事が下値を支えた。