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昨晩のNY原油(2月限)は、6日続伸。前日比0.96ドル高の1バレル53.21ドルで終えた。

新型コロナウイルスの流行が収まらず、世界的に経済活動が正常化する時期は見えていないものの、足元の需給悪化をサウジアラビアが減産で食い止める方針であることに加えて、今週、バイデン新政権が数兆ドル規模の景気対策案を公表する予定で、米景気が回復に向かい、原油需要が増えるとの見方が強まった。

バイデン氏は家計への現金給付の増額や地方政府への支援などを含む数兆ドル規模の追加経済対策を14日に公表する。共和党の抵抗で1兆ドル規模に縮小するとしても、3月末に成立するとの見方が多い。

 米エネルギー情報局(EIA)月報では、米国の需要見通しが下方修正された。2021年は従来の日量1979万バレルから同1951万バレルに引き下げられた。
 2021年の米原油生産見通しは日量1110万バレルで据え置き。2022年は日量1149万バレルと、生産量は順調に回復しない見通し。

 ただ、調査会社ペトロ・ロジスティクスが昨年12月の石油輸出国機構(OPEC)プラスの減産遵守率が75%まで低下したと発表したことは重し。減産遵守率は現行の減産目標が設定されてからの最低水準となった。