ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)四半期需給報告によると、2020年の世界の金需要は前年比14%減の3759.6トンとなった。4000トンを下回るのは09年以降初めて。2020年の世界の金需要は、11年ぶりの低水準へと落ち込んだ。

新型コロナウイルスの感染拡大が市場に大きな影響を与える中、投資家の間で大量備蓄の動きが広がった一方、宝飾販売の落ち込みや主要中銀による購入が急減した。

また、20年10〜12月期の金の需要は前年同期比28%減の783.4トンと、四半期ベースでは08年以来の低水準。

金の価格への影響力をめぐっては、(アジアの)宝飾需要よりも、(欧米)投資家による動きがより大きく作用し、20年の金の価値は25%上昇したと分析した。

20年の通年で見ると、宝飾需要は34%減の1411.6トンなのに対し、投資需要は40%増の1773.2トン。
このほかでは、主要中銀などによる需要は59%減の272.9トンだった。