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昨晩のNY金(4月限)は3日続落した。前日比2.2ドル安の1トロイオンス1698.5ドルで終えた。一時は1683.0ドルと中心限月として昨年6月以来の安値を付けた。

前日のパウエルFRB議長の講演後のドル高が続いたことが重し。ドルインデックスは昨年11月以来の高値を更新した。景気回復見通しに沿って米利回りが回復し、ドル高圧力がさらに強まることが警戒されている。ブラード米セントルイス連銀総裁は長期債利回りを抑制するオペレーション・ツイストは想定していないと語った。

2月の米雇用統計で非農業部門雇用者数(NFP)が増加したこともドル高の背景だが、発表後のドル買いは一時的だった。米国の雇用回復は遅れており、コロナショックで失われた雇用をあまり取り戻せていない。超緩和的な米金融政策見通しは変化しておらず、ドルの先高感を限定している。
一方で、米長期債利回りが1.61%付近まで上昇した後、伸び悩んだことは金相場の下値を支えた。