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 ハリケーン「アイダ」の影響で、米メキシコ湾岸の生産施設は7日時点で約77%(日量約140万バレル)が稼働を停止したままとなっている。これまでに失われた生産量は約1750万バレルに上る。

時間の問題で、いずれ復旧すると思われるが、次の熱帯性低気圧の動きも要注意。
11月迄、ハリケーンシーズンは続くが、9月は発生数が多い。季節的には米ドライブシーズンがレーバーデーで終了し、需要の端境期を迎え、下値圧力がかかりやすいものの、ハリケーンリスクが下値を支えている。

メキシコ湾岸の石油生産量は米国全体の産油量の約17%を占めている。

上値リスクが大きく高まるのは、中東の地政学リスクが具体的な供給リスクを伴い浮上してくる時だが、北半球冬季の暖房油需要が増加してくる時や、アフターコロナでの需要回復場面と重なると、FRBの想定する「インフレは一時的」シナリオが崩れる可能性も中期的リスクシナリオして想定される。