石油輸出国機構(OPEC)は28日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)からの経済回復を踏まえ、世界石油需要は今後2〜3年で急拡大するとの見通しを示した。

また、エネルギー移行が進む中でも、危機回避に向けて生産への投資を継続する必要があるとの認識を示した。

国際エネルギー機関(IEA)は5月公表のリポートで、世界がゼロエミッション(温室効果ガスの排出ゼロ)の達成を目指すなら、投資家は新規の石油プロジェクトに出資すべきではないと主張していた。

OPECは2021年版の「世界石油見通し」で、23年の石油消費量は日量170万バレル増の1億0160万バレルと、コロナ禍発生前の19年の水準を上回ると予想。それに先立つ21、22両年を通じて需要は力強く回復するとしている。

OPECのバーキンド事務局長はリポートの中で「エネルギーおよび石油需要は2020年に大幅に落ち込んだが、2021年は大幅回復した」とし、「長期的に拡大基調が継続する」との見方を示した。

一方でリポートは、新型コロナ禍に伴う消費者の行動変化や電気自動車(EV)との競争を理由に長期的な石油需要見通しを下方修正。需要は35年以降は横ばい推移するとしている。

また、今後は米国を含むOPEC非加盟産油国からの供給拡大を受け、26年のOPECの産油量は日量3410万バレルと、19年の水準を下回ると予想した。