グリーンスパン米連邦準備制度理事会(FRB)元議長は25日、インフレ動向に関する調査ノートを公表し、「世界中で起きている供給面での問題は、より持続的なインフレ高進を招きかねない基調的な圧力が存在することを示唆している」と警鐘を鳴らした。

また、供給面でのコスト増大は消費者の購買力をそぎ、最終需要にも影響するとして、スタグフレーションの環境に向かう可能性にも言及した。

グリーンスパン氏は、「インフレの傾向は、残念ながら過去20年間の平均である約2%を大きく上回っている」と指摘。一段の財政刺激策が需要をあおり、物価高が一時的でないと判断されれば、FRBは需要面での一段のインフレを避けるために、金融緩和策を弱める可能性があるとの認識を示した。