中国恒大集団が債務の返済に追われる中、同社創業者である許家印・董事局主席(63)は、美術品、書道作品、高級住宅2軒といった資産から資金を捻出している。
中国当局は許氏に対し、個人資産の一部を債券保有者への支払いに充てるよう指示していた。

米紙WSJは、恒大がプライベートジェット2機を米国の航空機投資家に売却して5000万ドル以上を調達したと報じた。中国メディアの報道によると、許氏は6000万ドルの価値があると推定される60メートルのヨットと、エアバスのプライベートジェット機も所有している。

許氏の純資産は2017年の約450億ドルから減少しているものの、先月発表された中国の長者番付「胡潤百富榜」2021年版では依然として113億ドルと推計されている。

しかし、許氏が個人資産の一部を売却する動きがあったとしても、調達した資金は南アフリカの国内総生産(GDP)に、ほぼ匹敵する3000億ドル超の恒大の負債に比べれば微々たるもの。