1日に行われた南アフリカ統一地方選では、国政与党のアフリカ民族会議(ANC)が惨敗した。A N Cは自治体運営で競合政党との連立協定を結べておらず、主要都市では野党に転落する可能性もある。

南ア経済をけん引する金融の中心地でもあるヨハネスブルクと港湾都市ダーバンで、ANCが政治的権力を維持できるかどうかが焦点。約250の地方議会のうち、どの政党も過半数を獲得できなかった66の自治体では、23日までに政党が連携を組んで首長を選出できなければ再選挙が行われる。

今回の地方選でA N Cの得票率は、1994年のアパルトヘイト(人種隔離政策)撤廃後初めて50%を下回った。地方自治体の失政や汚職に対する国民の怒りを映して支持率が急低下。A N Cが主要都市で政治的主導権を失うと、2024年の総選挙に向けての求心力低下は避けられそうにない。

最大野党の民主同盟(DA)は、地方自治体運営でA N Cと手を組むことを拒んでいる。A N Cを離脱したポピュリスト(大衆迎合主義者)のジュリアス・マレマ代表が率いる急進左派、経済的解放の闘士(E F F)は、自治体運営への協力の見返りとして、中央銀行の国有化や補償なしの土地収用を可能にするための憲法改正など国家政策に関連する要求を提示している。