岸田首相は19日、首相官邸で開かれた政府・与党の政策懇談会で、財政支出55・7兆円、事業規模78・9兆円の新たな経済対策をまとめたと表明。夕方の臨時閣議で決定する。閣議決定する経済対策としては、55・7兆円は過去最大となる。

首相は懇談会で「国民の皆様に安心と希望をお届けできる十分な内容と規模となっている。今後、補正予算を速やかに編成し、年内できるだけ早くの成立を目指す」と述べた。「16か月予算」として一体的に編成する2021年度補正予算案と22年度予算案にそれぞれ必要な経費や財源を計上する。

財政支出は、国と地方の支出と国が資金を調達して低金利で貸し出す財政投融資を含んだもので、規模はコロナ禍を受けてまとめた20年4月の経済対策の48・4兆円や同年12月の40兆円を上回る。55・7兆円のうち、国の歳出は43・7兆円で、財政投融資は6兆円程度とする。

経済対策の目玉として、年収960万円の所得制限を設けて18歳以下に10万円相当の給付を行う。所得の少ない住民税非課税世帯にも別途、現金10万円を給付する。コロナ禍で売り上げが減少した中小事業者を対象に「事業復活支援金(仮称)」を整備し、最大250万円を支援する。

原油価格の高騰をふまえ、時限的にガソリンなどの卸価格を抑える支援策も盛り込んだ。分配策としては、保育士や介護職員らの収入を3%程度(月額9000円)、看護師らの収入を1%程度(同4000円)、それぞれ引き上げる。