パウエルFRB議長は29日、需給バランスの改善に伴い高インフレは来年にかけて後退すると引き続き予想しているが、新型コロナウイルスの新変異株出現などにより先行き不透明感が増し、当初予想よりも長期にわたり物価が上昇を続ける可能性があるとの見方を示した。

上院銀行委員会の証言原稿で明らかになった。

パウエル氏は「供給制約の持続性と影響を予測することは難しいが、インフレ率を押し上げる要因は来年も続くようだ」とした。

経済は今後も強さを増し、労働市場は改善し、賃金を押し上げると指摘。

ただ、最近の新型コロナの感染者増加と新変異株「オミクロン」の出現が「雇用と経済活動への下振れリスクとなり、インフレを巡る不透明感が増した」と指摘。健康に関する懸念が人々の仕事への意欲を低下させ、それに伴い労働市場の進展が遅れ、サプライチェーン(供給網)混乱が増す可能性があると指摘。

FRBは今月、量的緩和の縮小(テーパリング)開始を決定し、2022年6月に完了する道筋を示した。

パウエル氏は、テーパリングの今後のスケジュールには言及しなかったが、FRBが利上げ検討前の条件の1つとする完全雇用に達する前に、労働市場にはカバーすべきことがあるとの認識を示した。