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昨晩のNY原油(2月限)は反発した。前日比2.99ドル高の1バレル81.22ドルで終えた。一時、81.59ドルと昨年11月以来の高値を付けた。

米国では1日あたりの新型コロナの新規感染者数が10日に150万人近くなったが、政府や自治体による行動制限は広がっておらず、原油需要の回復を大きく妨げないとの見方が意識される中、今週の米エネルギー情報局(EIA)の週報で原油在庫が7週連続の取り崩しとなる見通しであることが相場を押し上げた。米原油在庫の市場予想は前週比200万バレル減。

EIAが月報で今年の米需要見通しを上方修正したことも支援要因。すべての四半期で需要見通しを引き上げた。通年では従来の想定である日量2047万バレルから0.6%増となる同2059万バレルを見込んでいる。2023年の需要は日量2092万バレルの見通し。

一方、供給拡大見通しは不透明。石油輸出国機構(OPEC)プラスの一部の産油国は生産枠の引き上げに沿って増産できておらず、全体として毎月の増産幅である日量40万バレルほど供給は増えていない。EIAは今年の米原油生産見通しについて、従来の日量1185万バレルから同1180万バレルに下方修正した。

前週に油田の一部操業休止などが報じられたリビアの原油生産は回復しつつあるものの、11日は天候要因などで輸出の再開が遅れていると伝わった。