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昨晩のNY原油(3月限)は下落した。前日比0.41ドル安の1バレル85.14ドルで終えた。

中東などでの地政学リスクの高まりを背景に原油需給の逼迫観測が強まり、期近物として2014年10月以来の高値を更新し、週末を控えて目先の利益を確定する売りが優勢だった。

前日の米エネルギー情報局(EIA)週報で原油在庫が8週間ぶりに増加したことをきっかけに売られる展開となっているが、この日も週末前で利食い売りが出やすくなった。米株式相場の下落も一因。

もっとも、相場の先高観は根強く、下げ渋った。中東やウクライナを巡る地政学リスクで目先の供給不安がくすぶる中、「OPECプラス」の生産量が目標に達していないとの報道もあり、相場を下支えした。
      
米ベーカー・フューズが発表した米国内の原油掘削装置(リグ)数は前週比1基減の491基。なおリグ数が前週比で減少したのは13週間ぶり。
  
米大手金融機関、モルガン・スタンレーは今年第3四半期のブレント原油の平均価格を100ドルに上方修正した。これまでの見通しは90ドル。なお、今週ゴールドマンサックスもブレント原油価格を100ドルに上方修正している。