イラン核合意再建に向けた主要国の交渉で、イランが義務履行に戻り、米国が復帰を果たす段階的な手続きを定めた草案が大筋でまとまり、詰めの協議が行われている模様。

第一段階にはイランによるウラン濃縮度引き下げなどが盛り込まれ、その後、米国が対イラン制裁の解除に着手する。

トランプ前米政権が18年に核合意を離脱し、対イラン制裁を再開したのをきっかけに、イランはウラン濃縮度を核兵器級に近い60%まで引き上げ、核合意が上限と規定する3.67%を大幅に上回っている。

草案は第一段階として、イランが5%を超えるウラン濃縮活動を停止すると規定。韓国の銀行にある約70億ドルのイラン資金の凍結解除やイランが拘束している欧米人の解放も盛り込まれるとみられる。

合意がまとまってから「再履行の日」までの期間は1─3カ月と見られる。