ロシアによるウクライナ侵攻に伴う世界経済への打撃は甚大で、紛争が終結すればいったんは各地で株価が反発するものの、2008年に始まったリーマン・ショック後の不景気を上回る弱気相場に突入し、「私が経験してきた中で最悪の不景気になる恐れがある」と警告。

各国の債務急増が要因。08年、09年の不況でも多くの国が債務を抱えていたことが原因であり、「それ以降各国で債務が急増してきた」と指摘した。特に「米国や日本の債務は深刻」。中国については「08年の時点で債務はそこまでではなかったが、今は多くの債務を抱えている」とし、影響が世界規模に広がる可能性を指摘。

短期的な影響としては、「ロシアとウクライナは多くの天然資源を輸出している。(混乱に伴い)天然資源が高騰すればインフレになる。日本も例外ではない」と話した。日本経済の先行きに関しては、「今は多くの金を刷り、消費し、貸し付けているので、経済はうまくやっているように見える。長期的には恐ろしいことになる」と警鐘を鳴らした。20〜30年後に日本経済は「巨大な問題にぶつかる」とも語った。

米国市場については「すぐにではないが、やがて高いインフレ率と高金利に苦しみ、景気が低迷する」と予想。米国に問題が生じれば、「世界経済にも問題が生じる」と語った。