昨晩のNY原油(6月限)は続落した。前週末比3.53ドル安の1バレル98.54ドルで終えた。
上海に続き、北京でも感染拡大の兆候があり、中国の石油需要がさらに下振れするリスクが高まったことが相場を圧迫した。
欧州連合(EU)のドムブロフスキス上級副委員長(通商担当)が、ロシア産石油に対する「スマートな制裁」を準備していると発言したことや、外国為替市場でドルがユーロや円など主要通貨に対して上昇した事も重し。
ただロシアのブリャンスクにある石油備蓄施設で爆発や火災が発生。ブリャンスクにはロシアと欧州を結ぶドルジバ・パイプラインが通過している。爆発・炎上の背景は今のところ不明だが、取引終了にかけて相場は下げ渋った。ウクライナを侵攻するロシアの原油生産や輸出が減るとの観測は根強く、下値では供給減を見込む買いが入った。