イエレン米財務長官は7日、上院財政委員会で、バイデン大統領が提案した歳出法案に盛り込まれている処方薬や環境に優しいエネルギーへの取り組みなどの措置は、国民のコスト削減に役立つと指摘。「米国は現在、許容できない水準のインフレに加え、パンデミックに起因する供給網の混乱に伴う向かい風、ロシアのウクライナ侵攻に起因する石油・食料市場への供給の混乱の影響など、マクロ経済上の課題に直面している」と述べた。

イエレン長官は昨年、インフレは一過性ですぐに終息すると予想したことは「誤り」だったと認め、 自身もパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長議長も、すぐに沈静化すると考えていたインフレを描写するのに「おそらく一過性よりも良い言葉を使うことができただろう」とした。

また、「インフレは一過性だと発言したとき、経済や世界のサプライチェーン混乱の要因となった複数の新型コロナウイルス変異株と戦うことになるシナリオは想定していなかった」と述懐。「ロシアのウクライナ侵攻が食糧やエネルギー価格に及ぼす影響も想定していなかった」とした。

その上で「労働市場の力強さを損なわずにインフレ圧力を抑制するには、連邦準備理事会(FRB)の金融政策運営を補完する適切な予算スタンスが必要になる」とし、バイデン政権の2023年度予算案は「赤字を削減し、債務による経済的な負担を軽減するという意味で、賢明で財政的に責任のある投資」になるとの考えを示した。

イエレン長官は、米は主要なエネルギー生産・輸出国ではあるものの、石油価格の変動から身を守ることは「事実上不可能」であるため、再生可能エネルギーへの移行を進める必要があると述べた。