イランと米国は昨年4月、合意再建に向け交渉を開始。一時は妥結間近との観測も浮上したが、イラン最高指導者ハメネイ師直属の革命防衛隊をめぐり、イラン側が要求したテロ組織指定解除を米国は拒否。双方の溝は深く、交渉は今年3月の中断後、再開の兆しすら見えていない中、イランは国際原子力機関(IAEA)理事会で米欧主導の対イラン非難決議が採択されたことに猛反発している。

 米欧諸国は、イランが国内にある未申告の3施設で核物質が検出されたことに関し、十分な説明を行っていないことを問題視。IAEAのグロッシ事務局長も「イランから技術的に信用できる説明がない」と懸念を表明。

 米欧の姿勢に、イランは対抗措置を打ち出している。監視カメラ27台の撤去に加え、核兵器に必要な高濃縮ウラン製造のための最新鋭遠心分離機の増設も表明。核開発強化で米欧を揺さぶる構えを崩していない。保守強硬派のライシ大統領は9日、「決議を採択すれば譲歩すると思ったのか。われわれは一歩も引かない」と主張。