英国は欧州連合(EU)と調印した離脱合意の一部に優先する法案を公表。EUと貿易戦争に発展するリスクをはらむほか、ジョンソン首相と与党・保守党内の反対派の対立が先鋭化する可能性も。

同法案は、英国のEU離脱後も英領北アイルランドをEUの単一市場内にとどめることを定めた議定書の大部分について、一方的に英国が書き換えることを可能にする内容。この法案が成立すれば、英国は2019年にEUと合意した北アイルランドを巡る法的枠組みを破棄し、税関検査や税制、仲裁に関する新規則を定める。

外務省は発表文で、法案は「国際法にも整合する」と主張。1998年に成立した北アイルランド和平合意を守ることも目指していると表明。

だが、EUは反発。英国に対して新たな違反手続きを検討するとの意向を示し、EU側の首席交渉官を務める欧州委員会のシェフチョビッチ副委員長(機関間関係・先見性担当)は、北アイルランド議定書の再交渉はしないと語った。

ロシア制裁に対する足並みにも影響を与えそう。