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昨晩のNY原油(9月限)は反落した。前日比2.25ドル安の1バレル92.09ドルで終えた。米景気懸念後退で今週に入って前日までに6%上げており、週末を前に利益確定売りが出た。


ロシアがウクライナ経由でハンガリー、スロバキア、チェコに輸送するドルジバ・パイプラインの南ルートを経由した原油の輸送を再開したことが圧迫要因になった。同ルートの原油輸送は、欧州の銀行が欧州連合(EU)による制裁の一環でトランスネフチからウクライナのパイプライン会社ウクルトランスナフタへの送金を拒否したため、4日に操業を停止していた。

またメキシコ湾岸のパイプラインが再開されたことも下げ要因になった。今週発生した米ルイジアナ州のパイプラインの原油漏れの修理が12日中に完了すると報じた。輸送停止で稼働できなくなっていた石油生産施設が再開する見通しとなり、供給減少の観測が後退した。前日には米メキシコ湾岸の7つの石油施設で、合計で日量60万バレル程度の石油生産が停止していると伝わっていた。