石油輸出国機構(OPEC)のガイス事務局長は1日、世界的な石油需要が長期的に拡大する中、将来のエネルギー危機を防ぐために、各国が石油投資を迅速に進める必要があると述べた。

 ガイス氏は、「今、対応しなければ、今後のエネルギー危機の種をまくことになる」と指摘。また、近く開催される国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)では、気候変動に関する石油業界の意見に耳が傾けられるとの前向きな見方を示した。

 OPECは前日、「2020年世界石油見通し」を公表し、長期的な石油需要に対応するためには12兆1000億ドルの投資が必要と予想。ガイス氏は、このうち9兆5000億ドルが探査・生産などの上流部門の投資に向けられると述べた。

 OPECの見通しでは、石油需要は35年までに安定期に入り、45年までに世界需要量は日量1億0980万バレルに達するとしている。