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昨晩のNY原油(1月限)は反落した。前日比1.24ドル安の1バレル79.98ドルで終えた。

11月の米雇用統計が予想以上に強い内容となったこともあり、このところ進展していたドル安が一服してドルが買い戻されたことや米株安を背景にして、原油も今週の戻りに対する利食い売りが優勢となり軟調な展開となった。今週末の4日に石油輸出国機構(OPEC)プラス会合を控えていることも玉整理の要因。また注目のロシア産石油の価格上限が60ドルと報じられたことも上値抑制要因となった。

欧州連合(EU)は2日、ロシア産原油の輸入価格の上限を60ドルにすることで合意した。ロシアのウラル原油は北海ブレント先物(前日終値86ドル台)から足元で23ドルほど安い水準で取引されており、上限価格を上回りそうだ。60ドルを超える同国原油は海上輸送の保険が適用できず、供給が制限される。

これまで観測されてきた65〜70ドルからはかなり低い価格設定となっている。5日から発動予定。なお、専門サイト、オイル・プライス・ドット・コムによると、ロシアの指標ウラル原油は1日現在、64.22ドル辺りで推移している。

米ベーカー・フューズらーによると、米国内の稼働中の原油掘削装置(リグ)数は前週比変わらずの627基となった。