米下院で4日、議長を選出する3回の投票が実施されたが、中間選挙で多数派を奪還した共和党のマッカーシー院内総務は前日に続き過半数を得られなかった。

2日目となるこの日の投票に先立ち、トランプ前大統領がマッカーシー氏を支持するよう共和党に結束を呼びかけたものの、約20人の共和党員が造反し、党内の分裂が浮き彫りとなった。

下院は米東部時間5日正午(日本時間6日午前2時)に再度投票を行うことを決定した。

マッカーシー氏が獲得した票数は201票と、議長選出に必要な218票を下回った。造反した共和党議員20人はフロリダ州選出のバイロン・ドナルズ下院議員に票を投じ、1人は特定の候補者を支持しない意向を示した。民主党は212人全員が同党のジェフリーズ議員に票を投じた。

マッカーシー氏は3日に行われた投票で過半数の獲得に失敗し100年ぶりの再投票となった。

議会では、民主党の協力を得て穏健派の共和党下院議長を選出する案も浮上している。民主党進歩派のロー・カンナ議員は、召喚権限を民主党と共有し、政府予算や債務上限を巡る問題で瀬戸際政策を回避できる穏健派の共和党議員であれば、支持する可能性があると発言。共和党のブライアン・フィッツパトリック議員、マイク・ギャラハー議員、デーブ・ジョイス議員の名前を挙げた。