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昨晩のNY原油(2月限)は続伸した。前日比0.98ドル高の1バレル78.39ドルで終えた。

朝方発表の12月の米消費者物価指数(CPI)を受けてドルが主要通貨に対して下落し、次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)における0.25%の利上げ観測が一段と高まったことが相場を支援した。3月の0.25%の利上げを最後に米金融引き締めがいったん終了するとの観測が高まっており、過剰な利上げによる景気悪化懸念が後退している。

米経済が悪化する兆候が強まっているものの、雇用市場が底堅いことは経済の軟着陸期待を高めた。米新規失業保険申請件数の4週間移動平均は21万2500件まで低下しつつ、昨年からの低水準で推移している。

新型コロナウイルスの行動規制が緩和された中国では、1月後半から春節(旧正月)の休暇に入る。人の往来が活発になり、原油需要が拡大するとの見方も相場を支えた。

来月5日から欧州連合(EU)がロシア産の石油製品の海上輸入を禁止する予定であることも支援要因。原油輸入の禁止よりも混乱が大きいと警戒されている。