
昨晩のNY原油(4月限)は大幅続落した。前日比3.72ドル安の1バレル67.61ドルで終えた。米国の銀行破綻に続き、欧州ではクレディ・スイス・グループの経営不安が高まった。一時は65.65ドルと、2021年12月以来およそ1年3カ月ぶりの安値を付けた。
大手銀行によるデレバレッジ(債務圧縮)を引き起こし、石油への投資を減少も意識された。金融システム不安が広がるなかでも、欧州中央銀行(ECB)が16日の理事会で0.50%の利上げを継続する可能性があることも重し。ロイター通信が関係筋の話として伝えた。
15日発表の米エネルギー情報局(EIA)週間在庫統計では、原油在庫が市場予想以上に増えた。足元の需給の緩みも売りを促した。需要期を見据えて米製油所稼働率は88.2%まで上昇したほか、製品と原油の輸出は合計で日量1123万バレルと、節目の同1000万バレルを上回って堅調だった。