国際エネルギー機関(IEA)月報で、世界の石油需要について、緩やかに増加しているとしつつ、航空移動と中国経済の再開が大きく押し上げるとの見通しを示した。

2023年の世界石油需要の伸びは当初は控えめだが、年末には大幅に拡大していると予測されていると指摘。第1・四半期から第4・四半期にかけて、10年以降で最大の増加幅となる日量320万バレルの増加が見込まれるという。

中国と世界の需要予測はそれぞれ日量1600万バレルおよび同1億0200万バレルと、前月から据え置いた。

石油供給は依然として比較的緩慢な需要を上回っているが、中国と途上国が需要をけん引するため、今年の半ばごろまでに市場は均衡する見通し。

また、高インフレ、および高金利に対する投資家の懸念が経済の先行きに暗い影を落としており、燃料需要にリスクをもたらす可能性があると警告。米銀行セクターの健全性に対する懸念も潜在的な下振れリスクだと指摘した。