
昨晩のNY金(4月限)は反発した。前日比8.5ドル高の1トロイオンス1949.6ドルで終えた。
ラガルド総裁をはじめとした欧州中央銀行(ECB)高官らがインフレが高止まりするリスクに言及し、利上げ継続を意識したユーロ買い・ドル売りを好感した
米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%ポイント利上げが決定された。今年あと1回の利上げが必要とみられたが、声明文では今後の利上げについて複数回を示す「継続的な」という表現がなくなって利上げの到達点に近づいていることが示唆され、米金利安・ドル安が支援要因になりNY金は急伸した。
FOMC 経済見通しでは、FOMC参加者が見込む23年末の政策金利が中央値で5.1%となった。22年12月に出した前回見通しと変わらなかった。パウエル氏は会見で、数週間前の情勢では12月時点よりも政策金利予測が高くなる可能性があったと述べた。その後の金融不安で銀行が貸し出しに慎重になり「利上げと同等かそれ以上に引き締め方向に作用する」可能性が高まったことで、結果的に23年末の金利予測は据え置きになったと述べた。