
昨晩のNY金(4月限)は大幅続伸した。前日比46.3ドル高の1トロイオンス1995.9ドルで終えた。
米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げ停止が近いと示唆され、ドル安に振れたことを受けて堅調となった。金融システム不安が残り、株安に転じると、地合いを引き締め時間外取引の高値を突破すると、テクニカル要因の買いが入って2006.1ドルまで上昇した。
米連邦預金保険公社(FDIC)によると、米金融機関全体の債券の含み損は22年末時点で6204億ドル(約80兆円)と1年前の79億ドルから急拡大した。1%の利上げをするごとに、1400億ドルずつ含み損が膨らんだ計算。22年末の米金融機関全体の自己資本は約2.2兆ドルで、含み損はその約3割に相当する。
米連邦準備理事会(FRB)が過去1年間で計4.75%の急速利上げに動いた事の副作用が表面化している。