カテゴリ: 朝だ夜明けだ

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昨晩のNY原油(11月限)は、続落した。前日比0.92ドル安の1バレル90.79ドルで終えた。四半期末や月末を控えた週末で目先の利益を確定する売りが続いた。

米議会で予算案が会計年度末までに成立せず、10月1日に米連邦政府の一部機関が閉鎖する可能性が高まっていることも一因。米下院はこの日、共和党が提出した10月末までのつなぎ予算案を賛成198、反対232で否決。
 
また7月の米国の原油生産量が日量1299万バレルと、過去最大だった2019年11月の同1300万バレルに迫り過去2番目の高水準となったこも圧迫要因。

米エネルギー情報局(EIA)によると、7月の米国の原油生産量は日量1299万1000バレルと、過去最大だった2019年11月の同1300万バレルに次いで過去2番目の高水準となった。なおシェールオイルの急増で、テキサス州の生産量が同563万バレルに増加したのがその背景。
 
米ベーカー・フューズによると、米国内の稼働中の原油掘削装置(リグ)数は前週比5基減の502基だった。
 
 
 

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 昨晩のNY金(12月限)は、5日続落した。前日比12.5ドル安の1トロイオンス1866.1ドルで終えた。一時は1862.3ドルと中心限月として、ほぼ半年ぶりの安値を付けた。

 米個人消費支出(PCE)価格指数のコア指数の伸びが鈍化し、買い戻され、1896.7ドルまで上昇した。ただし、ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁は29日に公開した講演草稿でインフレは「まだ高すぎる」と指摘し、「抑制的なスタンスの金融政策を当面は維持しなければならないだろう」との考えを示したことで、米金融引き締めが長期化するとの見方から米国債の利回りが上昇に転じ、ドル高に振れると、戻りを売られた。前日安値を割り込むと、テクニカル要因の売りが出て昨年12月以来の安値1862.3ドルを付けた。

 8月の米個人消費支出(PCE)物価指数は前月比で0.4%上昇した。一方、食品とエネルギーを除くコア指数は同0.1%上昇と、市場予想(0.2%)上昇を下回った。コア指数の前年同月比の上昇率は3.9%と、7月(4.3%)から伸びが鈍化した。米国のインフレが落ち着く方向にあるとの見方から、ドル売りが入った。週末や月末、四半期末を控えた持ち高調整の動きも一因。

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昨晩のドル円は、前日比5銭円安・ドル高の1ドル=149円30〜40銭で終えた。米PCEがインフレ鈍化を示し、円買い・ドル売りが入る場面もあったが、米金融引き締めが長期化するとの観測は根強く、調整は限定的。

日本時間29日には、日銀が臨時の国債買い入れオペ(公開市場操作)を通知した。金利上昇をけん制する姿勢を示したとの受け止めから円売り・ドル買いが出た。一方、日本政府・日銀による円買いの為替介入の観測が強まったことは円買い・ドル売りを誘った。
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ユーロは対ドルで小幅に続伸し、前日比0.0010ドルユーロ高・ドル安の1ユーロ=1.0570〜80ドルで終えた。8月の米PCE物価指数を受け米インフレの沈静化が意識され、ユーロ買い・ドル売りにつながった。

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昨晩のNYダウは反落し、前日比158ドル84セント安の3万3507ドル50セントで終えた。
ナスダック総合株価指数は3日続伸し、前日比18.045ポイント高の1万3219.322で終えた。

8月の米個人消費支出(PCE)物価指数が市場の想定の範囲にとどまり、株買いが先行したが、買い一巡後は米政府機関の一部閉鎖のリスクが意識された。高水準の米政策金利が長く維持されるとの見方も根強く、ダウ平均は下げに転じて終えた。

米連邦議会下院は29日、共和党幹部が提案したつなぎ予算案を可決できなかったと伝わった。新しい会計年度が始まる10月1日が迫っており、政府機関の一部閉鎖を避けられないとの見方が強まった。




ドル円: 149.38 + 0.07

NY金2023/12:1866.1 - 12.5

NY白金 2024/1:915.9 + 0.8

NYパラ 2023/12:1256.00 - 22.50

NY原油 2023/11:90.79 - 0.92

シカゴ大豆 2023/11: 1275.00 -25.50

シカゴコーン 2023/12:476.75 -11.75

NYダウ:33,507.50(−158.84)

S&P500:4,288.05(−11.65)

ナスダック:13,219.322(+18.045)

000海外市況速報
本日の国内市場は、

貴金属市場は、金が-56円前後、
白金が+62円前後、
原油市場は、-1100円前後、
ゴム(RSS)市場は、+2.5円前後、
穀物市場は、コーンが+100円前後で始まる見通し。

日経225は、反発して始まる見通し。

シカゴ日経平均先物(12月限)
 ドル建て: 32025( +175)大阪終値比
 円建て : 31990( +140)大阪終値比

yen
昨晩のドル円は、前日比35銭円高・ドル安の1ドル=149円25〜35銭で終えた。

朝方は米長期金利が一時4.68%と、2007年10月以来の高水準を付けたが、8月の米個人消費支出(PCE)物価指数の内容を見極めたいとの雰囲気もあり、米長期債は売りが一巡すると買い直す動きが優勢となった。長期金利は次第に低下し、円買い・ドル売りの動きが広がった。

心理的節目150円に近づいたあとで、「短期的に日本政府・日銀による円買いの為替介入があるとの警戒も一因。
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ユーロは対ドルで5営業日ぶりに反発し、前日比0.0060ドルユーロ高・ドル安の1ユーロ=1.0560〜70ドルで取引を終えた。

wti200
昨晩のNY原油(11月限)は3日ぶりに反落した。前日比1.97ドル安の1バレル91.71ドルで終えた。

アジア市場の取引時間帯に95.03ドルと昨年8月以来の高値を付け、ニューヨーク市場では利益確定の売りが優勢となった。月末・四半期末であり、ポジション調整が値動きの中心となった。原油高を背景にインフレ懸念が再び強まりつつあり、米追加利上げ警戒感が広がっていることも圧迫要因。

米国では与野党の対立から新年度予算案が成立せず、米政府機関の一部閉鎖が懸念されていることは重し。経済活動が混乱し、石油需要を圧迫するリスクがある。

供給ひっ迫見通しは下支え要因。米エネルギー情報局(EIA)週報では足元の米石油需要は堅調に推移している一方、主要産油国の供給制限を背景に需給が引き締まっている。米オクラホマ州クッシングの原油在庫が節目の2000万バレルに接近するなか、さらなる取り崩しが警戒されている。

nyg200
昨晩のNY金(12月限)は4日続落した。前日比12.3ドル安の1トロイオンス1878.6ドルで終えた。一時は1874.5ドルと中心限月としてほぼ半年ぶりの安値を付けた。

米長期金利が4.6%台後半と、約16年ぶりの水準に上昇する場面があった。米長期化観測を嫌気した流れが継続した。高値を付けた後、米国債の利回りが低下し、ドル安に振れたが、月末を控えた手じまい売りが圧迫要因になった。テクニカル要因の売りが出て一段安となり、昨年12月以来の安値1874.5ドルを付けた。

第2四半期の米実質国内総生産(GDP)確報値は年率換算で前期比2.1%増と力強い成長ペースが維持された。ただ個人消費の伸び率が従来の1.7%から0.8%に下方修正された。

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