カテゴリ: 経済教室

ifo本日発表予定の、独9月Ifo景況感指数は、総合指数が6ヶ月連続の改善予想。15日に発表された独ZEW指数は事前予想ほど改善しなかったためユーロ売りとなった。Ifo景況感指数も事前予想との乖離に注目したい。

 この「Ifo景況感指数」とは、欧州で最大の経済圏であるドイツのミュンヘンにあるIFO(Information and Forschung:Institute for Economic Research at the University of Munich)という第二次世界大戦後間もなく設立された独立系の経済研究所が発表する「ドイツ企業の景況感に対する調査結果」のことです。

 Ifo研究所が旧西ドイツ約7000社の役員を対象に、現在と1ヶ月前について「良い」「同じ」「悪い」の 3択アンケートをして指数化したもので、日本の短観やISM景況感指数と似ています。

 内容は生産・在庫・受注・価格・雇用の5項目について、2000年を100とした指数で翌月の中旬〜下旬に発表されます。鉱工業生産との関連が高く、また発表も早いため、ユーロ圏での代表的な経済指標として注目されています。

 現状判断指数、期待指数、総合指数の3種類がありますが、これらの指数が100を割り込んで低下すると、景気は要注意ゾーンに入っていると見なされます。

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新規失業保険今晩の注目経済指標の一つが、「米新規失業保険申請件数」。
 
 これは、毎週木曜日、NY時間の8時30分(日本/夏時間21時30分、冬時間22時30分)、労働省から発表されます。新規失業保険申請件数は、失業者が失業保険給付を初めて申請した件数を集計したものです。
 一般的に、40万件が雇用創出の分岐点とされ、この数字を上回るか否かが注目されます。また、景気のピーク・ボトムに対して2−3ヶ月の先行性があると言われています。また、祝祭日や天災等の影響で申請を行うことが困難となり、数字がばらつく事もあることから、トレンドを把握する際は4週間移動平均が利用されます。

翌月発表される「雇用統計」の失業率を予測する際の先行指標として重要です。「雇用統計」が月1回の発表なのに対し、「米新規失業保険申請件数」は、毎週発表されるため、「雇用統計」まで4−5回の「失業保険申請件数」から、翌月の「雇用統計」の改善・悪化の思惑が形成される事となります。その中でも、特に注目されるのは12日が含まれる週の数字で、この週の件数は翌月に発表される「雇用統計」のサンプリングにされ、失業率や非農業就業者数に一部反映されます。

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910ec0c7.jpg 今晩の注目指標の一つが、「米国小売売上高」。事前予想は、総合が+1.9%。自動車を除くコアが+0.4%。

 米GDPの約7割を占める個人消費全体のトレンドを把握する上で、重要な指標の一つです。百貨店などの小売業の売り上げをサンプル調査に基づき推計・発表しています。
 耐久財・非耐久財に分類されています。自動車販売のウェイトが高いのが特徴ですが、変動の大きい自動車部門を除いたコア部分も重要視されます。

 ここにきての小売売上高の増加は、自動車買い替え支援によるウェイトとが高いと思われます。

 速報値からの改訂が大幅な傾向もあり、この統計だけで個人消費全体を推計しないほうが良いとされます。

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mishigan週末発表された米9月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値は70.2と、事前予想の67.3を上回ったが、この「ミシガン大消費者信頼感指数」とは、ミシガン大学のサーベイ・リサーチセンターが発表する、1996年の値を100として、消費者マインドを指数で示したものです。

 ミシガン大消費者信頼感指数は、速報は300人、確定値は500を対象にアンケート調査を行い、現在と半年後の将来の景況感、雇用状況、所得(自動車・住宅についての購入計画)の項目で「楽観」、「悲観」で回答してもらった結果を指数化しています。

 現状判断と先行き期待を共に指数化したもので、内訳は先行き期待値が約60%、現状判断が約40%の割合で構成されています。

 ミシガン大消費者信頼感指数は、ミシガン大学から、毎月第2金曜日に速報値、第4金曜日に確報値が発表されます。消費者信頼感指数に先行して発表されるので、当該月の消費者マインドを知る手掛かりとして重要視されています。また、景気低迷時は製造業関連の指標より、消費者信頼感指数の方が景気動向を見る上で注目されることが多く、消費者関連の指標で強めの数値が出ると個人消費の回復の兆しがあると判断される傾向もあります。

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 昨晩報告されたベージュブックでは、ダラス連銀が7月末から8月にかけて経済活動は「底堅く推移した」と報告したほか、他の地域の連銀も「経済活動が落ち着きを取り戻しつつある」、「改善の兆候が見られる」等の報告が見られ、米経済が回復し始めたことを裏付ける内容となった。

 この米地区連銀経済報告書(ベージュブック)は、「Summary of Commentary on Current Economic Conditions by Federal Reserve District(Beige Book)」のことです。
 米国の連邦準備銀行がまとめた、地域の経済状況を報告する文章のことで、FOMCが開催される2週間前の水曜日に公表されます。報告書がベージュ色のためベージュブックと呼ばれます。

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 9月第1月曜日はレイバー・デー(ナショナルホリデー)。

 アメリカではこの日が夏の終わりを意味することが多く、アメリカ北部の州にあるスイミングプールは、レイバーデー週末が終わると同時に営業を終了し、学校の夏休みもこの日が最終日となる場合が多い。学校が始まる前の最後の小旅行にレイバーデーホリデーを利用したり、ピクニックや屋外バーベキューをする家族も多かったと記憶しています。NYにいた頃、上司宅でのバーベキューは楽しみの一つでした。

 秋は、このレイバーデーから始まり、11月末のサンクスギビングデー(感謝祭)ホリデーまでを言います。

 ちなみに、5月の最終月曜日のメモリアルデー(戦没者記念日)から、レイバーデーまでを、米国では「ドライブシーズン」と呼ばれ、ガソリン需要が増大する時期であります。

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48ed0d8b.jpg 今週の注目材料の米雇用統計ですが、経済指標の中でも特に、注目度合いが高い指標です。夏時間(4月〜10月)で日本時間の21時30分、冬時間(11月〜3月)では22時30分に発表されます。

 この雇用統計が重要視されるのは、米国がGDPの60〜70%を個人消費で占めらている消費大国なので、雇用情勢が米景気にダイレクトに影響する事が予想されるためです。

 雇用統計の中には、「失業率」「非農業部門雇用者数」中心として、「週労働時間」「平均需給」など。「製造業就業者数」「小売業就業者数」「週労働時間」・「平均時給」など10数項目が発表されます。この中で注目の高いのが「非農業部門雇用者数」、「ノンファーム・ぺイロール」と英語で呼ばれているものです。「失業率(Unemployment Rate)」は重要な指標ですが、統計の性格上、景気の動きに対して遅行性があるのに対して、「非農業部門雇用者数(Nonfarm Payrolls)」は、農業以外の事業者の給与支払い台帳から雇用者数を推計したもので、速報性が高いと言われています。

 ポイントは、他の経済指標と同じく事前予想との乖離がどの程度あるかになります。

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ADP今晩の注目指標が、ADP雇用統計です。このADP雇用統計とは、米国の給与計算アウトソーシング会社であるADP(Automatic Data Processing:オートマティック・データ・プロセッシング社)が発表する民間発表の雇用調査レポートで、「雇用統計」の先行指標として注目されています。この理由としては、ADP雇用統計の集計方法が米国労働省発表の雇用統計と近い方法を採用しており、雇用統計の2日前に発表されるデータであるためです。(ADP社は、全米約50万社、約2400万人の給与計算業務を代行しており、ADP雇用統計のサンプル数も非常に多い)

 このADPによって集められたデータを基に、元FRB理事であるマイヤー氏が設立した経済予測会社Macroeconomic Adivisers, LLC(マクロエコノミック・アドバイザーズ)社が雇用統計の非農業雇用者数などの数値を予測して、ADP雇用統計として発表されます。

 雇用情勢が悪化すれば、家計給与所得も悪化し、最終的には個人消費の低迷に繋がります。米国GDPの7割以上が個人消費で占められていますので、雇用情勢の悪化は米国景気悪化を連想させます。
 このため、米国全体の雇用情勢を示す米国・雇用統計は、数ある経済指標の中でも最も注目される一つとなっています。

 ADPと全国雇用者数と雇用統計の非農業雇用者数は連動しないこともあります。ADPの算出方法の変更から日が浅く、ADPと雇用統計の相関は、もうしばらく時間をかけて傾向値を探る必要があると思います。

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ISMISM(Institute for Supply Management)製造業景気指数とは、全米供給管理協会が発表する企業の景況感を示す指数のこと。旧NAPM指数。
 ISMは、48000人の企業の購買・供給管理の専門家と情報交換しており、ISM製造業指数の作成にあたっては400人以上の購買・供給管理の責任者にアンケートを送って集計している。GDPとの関連性を持たせるために2008年1月分の統計より算出方法が変更され、現在は「新規受注・生産・雇用・入荷遅延・在庫」の5項目(比率はそれぞれ20%)につき、「増加、同じ、減少」の回答結果をもとに算出している。

 この指数には製造業景気指数と非製造業景気指数があるが、ISM製造業景気指数は、月々の景気動向を示す主要経済指標の中で、最も早く発表(翌月第一営業日に発表)されることから、米国の景気先行指標として市場の注目度が特に高い。製造業関連の米経済指標には、ISM製造業景気指数以外に「フィラデルフィア連銀製造業景況感指数」「ニューヨーク連銀製造業景況感指数」などがあるが、基本的には、「ISM製造業景気指数」の注目度が最も高いと言える。

 ISM製造業景気指数は、日銀短観がゼロを分岐点として、+(プラス)、−(マイナス)で表すのに対して、ISM製造業景気指数は、パーセンテージで表し、50%を景気の拡大・後退の分岐点としている。50%を上回れば、景気が拡大している、反対に50%を割り込むと景気後退を示唆しているとされる。
 過去、米連邦準備理事会(FRB)は、50%を下回った際に一度も利上げをしておらず、FRBの利上げスタンスを見極める意味でも注目されている。

 今晩発表される製造業ISMは、昨年1月以来初めて50を回復する可能性が高いと見られている。

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1c2fa8af.jpg シカゴ地区購買部協会がシカゴ地区の製造業に新規受注や価格指数、在庫などをアンケートして指数化します。毎月最終営業日に当月分(月次)が発表されます。50%を割り込むと景気後退、50%を上回ると景気拡大とされています。

 ISMが全米をカバーしているのに対し、この指標はデトロイドの自動車会社やピッツバーグの鉄鋼会社などの動向が反映されやすいと言われます。

 ISM製造業景況指数(米国)とよく似た動きをとり、月末に発表されることから先行指標(次回ISM指数の予想に使われる)としても注目されています。

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