中国の不動産大手、中国恒大集団の2兆円を超える米ドル債がリスク要因として浮上している。恒大は中国東北部を中心に支店を展開する地方銀行、盛京銀行の筆頭株主で4割近い株式を保有する。盛京銀行の総資産は約1兆元(約17兆円)。

リフィニティブによると、恒大の債券残高は266億ドル(約2兆9000億円)。このうち主に外国人向けに販売された米ドル建てが195億ドルと約7割を占める。残りは人民元建てが70億ドル相当と香港ドル建てが1000万ドル相当。

過去の無謀な開発投資で資金繰りが厳しくなり、6月末の有利子負債は5717億元(約9兆7000億円)に達し、社債利回りが9日時点で50〜470%まで上昇(価格は下落)している。

米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスとフィッチ・レーティングスは、相次ぎ恒大を格下げした。

仏アムンディやスイスのUBSグループなど世界の運用会社が恒大債を保有しており、破綻すれば損失を免れない。中国政府が救済するかどうかは不透明。

今週、天安門広場で、黒い白鳥(ブラックスワン)がいる映像がSNSに投稿され、話題になっていたが、要注意。